こちらは、エジプトのピラミッド。
この高さを独特の方法で測ったといわれるのが、古代ギリシャの数学者で哲学者のタレス。
彼の逸話では、ピラミッドの近くに立っただけで、その高さを割り出したという。
そのカギを握るのは三角形。
例えば、ピラミッドの高さがXm、横幅が230.4m、そばにいる人の身長が1.55m とする。
この情報だけでは高さが分からないので、太陽が生み出す影を使う。
影の長さを使って三角形を作る。
まず、ピラミッドと人の影の先端を揃える。
ここでは、ピラミッドの影は178m、人の影は3.1mだったとする。
これで、ピラミッドの高さを求められる。
注目するのは、大(赤い三角形)と小(青い三角形)の2つの三角形。
この2つの三角形は、2つの角度が同じなので、相似となる。
対応する辺の長さの比は全て等しくなる。
青い三角形の高さ(1.55m)対底辺(3.1m)の比を計算すると、1対2になっている。
続いて、赤い三角形の高さはXm、底辺の長さは計算で求める。
ピラミッドを横から見た形が2等辺三角形とすると、その底辺の長さ(230.4m)の半分は115.2m。
ここにピラミッドの影の長さ(178m)を加えると、赤い三角形の底辺の長さは293.2mとなる。
赤い三角形の高さと底辺の比は、x:293.2となる。
青い三角形の高さと底辺の比は、1:2なので、
計算すると、
ピラミッドの高さは、146.6mとなる。