こちらは、カフェオレをつくろうとしている様子。
ここで、温度の話。
仮に、それぞれの温度が、コーヒーは80度、牛乳が20度だとする。
この両方を全く同じ量ずつ混ぜると、
出来たカフェオレは何度になっているか?
(80+20)/2=50度 となる。
温度の異なる液体を同じ量ずつ混ぜると、ほぼその中間の温度になる。
これを踏まえて、次の実験をする。
天秤ばかりに、温度が、
約90度のお湯が入ったカップと、
約0度の状態の氷が入ったカップを用意。
どちらも同じ重さ。
そのお湯と氷を両方とも、ここにある大きなカップに入れる。
あとは、氷がとけ切るまで待つ。
ここで、問題。
氷が全てとけ切った時、温度は大体何度くらいになっているか?
先ほどと同じような式を立てると、
(90+0)/2=45度
と推測できるが、どうだろうか?
氷がとけ切った状態で、カップの表面を見てみると、水滴がついていた。
つまり、冷たい状態。
実際に、温度計で測ってみると、6.3度。
なぜ、こんなに冷たくなったのか?
確かに、90度のお湯と0度の水と、両方とも液体だったら、結果は45度になる。
しかし、今回は0度の氷を使った。
このことが、大きな違いを生んだ。
実は、0度の氷がとけて、0度の水になるためには、意外と大きなエネルギーが必要。
このエネルギーを融解熱という。
先ほどの実験では、氷がとけて、0度の水になる時、お湯から熱を奪った。
そのため、90度のお湯は、氷が水になるだけで、10度にまで冷やされてしまった。
この10度にまで冷えた水と、氷がとけた0度の水が混ぜ合わさり、
その中間の約5度になったというのが、計算上の答え。
実際には、室温などの影響を受けるため、誤差が生じる。
今回の実験で、6.3度となったのは、そのため。