今回のテーマは「水」です。
「あなたはダマされているかも!水の裏事情を知れば、夜9時に蛇口をひねりたくなる!」
いったいどういうことなのか?
水道水不安の始まり
アメリカ環境防衛基金水質部長ハリス博士の報告(1974年)
塩素処理をした水道水を飲んでいる区域では、地下水を飲んでいる地域に比べ、ガンによる死亡者が10万人につき33人多い
この報告を見ても誤差の範囲に思えますが、
米環境保護庁の調査
浄水場で水道水を塩素消毒する際に、発ガン性物質、トリハロメタンが発生していることが判明。
水道水安全神話が崩壊。
そして、水道水不安から、80年台頃「浄水器」がブームになりました。
浄水器は詐欺の温床
人々の水道水への不安を過剰に煽っておいて、高い浄水器を売りつける業者が現在も後を絶たない。
(2015年11月25日)消費者庁発表
「水がきれいになる」など虚偽の説明をし、浄水器関連製品を販売した訪問販売会社に対し、一部の業務停止を命じた。
売上総額は1億3700万円。
元訪問販売員が激白!浄水器詐欺の実態とは!?
事情通「昔、浄水器の訪問販売をする会社に勤めてたんです。20歳そこそこの現場の営業でやってたんで、人を騙してるなんてつもりはなかったんですけど、今になって思えば、ちょっと怪しい仕事だったなと」
事情通「家、一軒一軒叩いていって、アンケートを協力してもらうんですね」
このアンケートが浄水器詐欺の入り口。書き終えた所でこう切り出すんだそう。
アポインター「そうだ奥さん、もしよかったらうちで出してる浄水器を宣伝してくれませんか?」
奥さん「宣伝?」
アポインター「お試しで置いてもらうだけで良いんですよ。使ってもらって近所の方に宣伝してもらいたいんです。お願いします」
事情通「僕は一番末端の人間だったんで、浄水器本体を売るというよりは、『アポインター』って言って、アポイントを取る人間だったんですね」
事情通「そのあとに『クローザー』って言う人と僕が一緒に2人で来るんですよ」
クローザーと呼ばれる人物が、浄水器を売りつけるプロの詐欺師。
まず、水道のテストと称して、クローザーはキッチンへ。
水道水をコップに組み、そこへある薬品を入れます。
すると、
クローザー「あぁ〜、けっこう濃いですねー」
奥さん「これ、何なんですか?」
クローザー「残留塩素ですね」
事情通「塩素反応を見る薬を入れるんですよ、水道水にこんなに塩素いっぱい入ってますよ」
事情通「こんな汚い水で野菜を洗ってると思ったらどうですか?っと聞きます」
そんな風に聞かれたら、ほとんどの人がこう答えます。
奥さん「ちょっと気持ち悪いですよね」
事情通「あくまで相手に自発的に(気持ち悪いという)感情を引き出す」
水道水には消毒のため必ず塩素が入っているので、色が変わるのは当たり前。
しかし、本人の口から「気持ち悪い」と言わせることで、どんどん冷静さを失わせるのです。
さらに、
事情通「色の変わった水にお茶っ葉を入れるんですよ」
先ほどの色の変わった水にお茶っ葉を入れて、
少しかき混ぜると、なんと透明に!
クローザー「こんな風に塩素が全部ひっついちゃうんです。ということは水道水を使うと、お米や野菜も塩素が全部ついちゃうんです」
事情通「って言ってるんですけど、実はカテキンの効果で塩素を分解しているだけ」
事情通「実際にお米を入れたら透明になるのかというと、ならないんですよね」
事情通「でも、これで本当に気持ち悪いと思ってくれてたら、9割がた落ちてますね」
しかし、ここまでで買う買わないという話しは出ていません。
ここからが浄水器詐欺の最終段階、クローザーがある提案をします。
事情通「まずはレンタルで使ってみませんか?っていう話しで持っていく」
クローザー「レンタルだと月々3000円なんですよ」
奥さん「じゃあ、とりあえず、レンタルで」
まずは、ハードルの低いレンタルで話しを進めていきます。
事情通「じゃあ、この先、水道水に塩素が含まれない時代がくると思いますか?、来ないでしょうねー、ですよねーっと」
事情通「なので、最低でも10年は使ってください」
そして、クローザーはこう告げます。
クローザー「ただ、10年も使うとなると、36万円もかかるんですよ」
奥さん「けっこう高いですよねー」
ここまで、クローザーの作戦通り。
事情通「これ買うと、26万円なんですけど、買ったらどうですか?」
高額なレンタル費を提示して、買った方が安いと思わせる。
事情通「一番怖いのは結局すべての主導権は奥さんが握っているんですよ、奥さんが自発的にすべてを答えているので、最後に残された奥さんの選択肢は『買う』しかないんですよ」
事情通「10年使うといくらになるんですよ」「ずっと使うって言いましたよね?」「買うしかないですよね?」「だって自分で言ったんですよ」「何言ってるんですか今更」となって、だんだん怖くなっていってしまうんですよ。
最初はアンケートに答えるだけのはずだったのに、これが浄水器詐欺のカラクリなのです。
ミネラルウォーター、高級水の登場
1990年代に入ってから登場したのがミネラルウォーター。
ミネラルウォーターの市場規模は、「2600億円」。
次に登場したのが、美容・健康に良い「高級水」。
水の科学っぽい説明に騙されるな!
事情通「科学に見えるような言葉を使って、普通の人たちを科学っぽい言葉で煙に巻く、そういうのを「ニセ科学」と言ったりします。
ニセ科学の代表例として、血液型による性格診断がありますが、科学的根拠は全くありません。 」
そして、水のビジネスには、ニセの科学がつきものだそうで、例えばこんなチラシよく見かけませんか?
事情通「この商品は番組で作った架空の水で存在しないものですが、なんとなく体に良さそうに思えますよね。
「飲むと良さそうだな」って思わせるように作ってるんだけど、じゃあ本当はどんな効果や効能があるのかということについては一切書いてない。
それは「書けない」んですよね。法律で書いちゃいけないんですよ。だってそんな効果や効能は証明されてないから。なんとなくこれだけで良さそうに見せてしまうわけ。これを見て、消費者は勝手に『あ、良いものなんだな』って思っちゃう」
事情通「今売られている『なんちゃら水』っていうのは、良くて研究段階、下手すると、そもそも研究もしていないというレベルのものがあります」
事情通「水は身体にとって欠かせないけど、しょせん水だと、なんとなく良い気がするから飲むっていうのは別に好き好きなので、悪いとは思わないですけど、
『毎日飲む水をこれにすると、それだけで健康になります』みたいなのは、虫が良すぎる。たかだか水ごときにあまり期待するなっていう話だと思うんですよ」
プラシーボ効果もあるので一概にダメとは言えませんが。
プラシーボ効果
科学的に効果がないことは明らかなのに、効果があると思い込むことで有効作用が現れること
水道水は危険というイメージは間違っている!
実は、現在の日本の水質基準がかなり高くなっている。
こちらは、水道水とミネラルウォーターを比べたもの。
水質基準項目を見てみると、実は水道水の方がミネラルウォーターに比べて、チェック項目が多くて厳しい。
水道水は毎日飲むもの、ミネラルウォーターはたまに飲むものという嗜好品という位置づけなので、基準が甘い。
ちなみに、大阪市は753億年を投入しまして、世界一レベルが高い浄水処理場を整備しました。
事情通「配管やマンションの貯水槽が汚れているせいで、蛇口から出てくるときにはおいしくなくなっている」
橋本マナミが教える水道水をおいしく飲む方法
水道水がおいしくない理由が「塩素臭」
実は塩素は揮発性物質なので、汲んでから4〜5時間置いておくと塩素臭はなくなる。
水道水がおいしくない理由が「温度」
人間が水をおいしく感じる温度は14℃前後、水道水はそのままだとぬるいので冷やすことでおいしく感じられるんだそう。
橋本マナミ「大事なのは、水道水を汲む『時間帯』なんです。あまり知られてないですけど、おいしい時間帯とおいしくない時間帯があるんです」
朝一番の水道は、貯水槽に昨晩から溜まっていた水が流れてくるため臭いがついていることもあり、おいしくないんだそう。
逆に夜はどの家庭も炊事やお風呂で大量に水を使うため貯水槽にとどまることがなく、新鮮でおいしい水が流れてくるんだとか。
橋本マナミ「だから私は夜の9時に水道水を汲んで、冷蔵庫に冷やして、次の日に飲むようにしています」
橋本マナミ「特別な水を飲まなくても、水道水で十分なんです。みなさんも是非やってみてください」
結論
あなたはダマされているかも!水の裏事情を知れば、夜9時に蛇口をひねりたくなる!