秘技!一升瓶の底抜き:探偵ナイトスクープ【2016/05/13】

依頼内容

僕の父親が昔、一升瓶の底抜きをやっていたと言います。
やり方を聞いてやってみましたが、底は抜けませんでした。
僕も底抜きをやってみたいのです。
どうか探偵さん、協力して下さいよろしくお願いします。

西田局長「言ってる意味がよくわからない」
たむらけんじ「ですよね、一升瓶の底抜きってみなさん聞いたことあります?」
たむけん「僕らの力、探偵局の力を借りてやってみたいと言うんですけど、僕らも知らんので」
たむけん「果たして一升瓶の底は抜けたのでしょうか?ご覧くださいどうぞ!」

調査開始

たむけん「実際、聞いたことないんですけど?そんなことあるんですか?」
依頼者「父ちゃんが昔、底抜きをやってたっていう」
たむけん「言うたら、宴会の時のパフォーマンスみたいなことですか?」
たむけん「やったことあるんですか?」
依頼者「僕が行きつけのお店で焼酎の入ったままのをやってみました。」
たむけん「そしたら?」
依頼者「僕卓球してるんですけど、卓球で言ったら愛ちゃんに勝つぐらい無理な感じで無理でした」
たむけん「お?おぅ」
たむけん「ただまぁ、それぐらいありえないと」

依頼者「水をこれくらいですかね?」
たむけん「あっ、水を入れる?」
依頼者「水をいれて」
依頼者「その時は焼酎が入ってたんですけど」
依頼者「(手を)パンってやったけど手が痛いだけ」

たむけん「水をある程度の所まで入れて、(フタをした状態)このまんま?」
依頼者「いえ」
たむけん「フタを開けて、(瓶の注ぎ口を手で叩く)こうやっただけで、底が抜ける?」

一升瓶に約40%の水を入れ、注ぎ口を叩くと底が抜けるらしい

依頼者「見たことないんで僕もわかんないから」
たむけん「ない!ない!無理ですって!」

やってみる

たむけん「とりあえず1回挑戦してみましょう、で今回ですね、もし底抜きができたら、衝撃映像なんで、一瞬だと思うんで、今回特別にスーパースローカメラをご用意しました!」

たむけん「しっかりとその抜ける瞬間をとらえようということでございますんで、必ずや成功させてみたいなと、あれが無駄にならないように」

たむけん「これをこうやる」

たむけん「痛ったぁー!」
たむけん「これしたいっすか?」
依頼者「やりたい!割りたい!」

依頼者「いいですか?」

依頼者「いてててて!」

たむけん「もうちょっとお父さんに聞きません?お父さんやったことあるんですよね?」
依頼者「お父さんはやったことあります。」
たむけん「もうちょっとお父さんにやってもらいましょう」

お父さんの話を聞く

たむけん「お父さんに来ていただきまして」
たむけん「お父さんは一升瓶の底抜きを実際にやったことがある?」
依頼者の父「あります!」
たむけん「見たとかじゃなくて?やった?」
依頼者の父「はい、自分でやりました」
たむけん「正直、手ほら、ちょっと震えてるでしょ?」
依頼者の父「瓦割りと一緒で、割れなかったら痛いじゃないですか?抜けたらスーッといくから痛くない」
たむけん「抜けたらってどうなるんですか?」
依頼者の父「抜けたらズボっていく、バーンじゃないですよ、割れるんじゃないですよ?底だけがズボンと、ほいで水がザっと」

お父さんにやってもらう

たむけん「斜め!?ちょっと違う」
依頼者の父「手が滑った」
依頼者の父「あっ、痛い〜、これ瓶ちがうんやないやろうか、なんか特殊な瓶じゃないですか?」
たむけん「普通の一升瓶です」
依頼者の父「ひょっとしたら昔のアレと違うんじゃないですかね?形状が」

お父さんの記憶では瓶の側面に底が溶接されていたという

たむけん「聞いてみましょうか?酒造メーカーか何かに」

一升瓶の専門家に電話で聞いてみる

たむけん「今の一升瓶と50年位前の一升瓶で、あの作り方というか形状は違うんですか?」
専門家「形状は、ほぼ一緒ですわ」
たむけん「底の部分に皿みたいになってて、それを最後にペタッとくっつけて底をこう作ってたみたいなことあります?」
専門家「そんなことしません!瓶はそんな作り方しませんわ!」
専門家「昔の方がねちょっと重たいんですわ瓶が、丈夫なはずですわ昔の方が」
たむけん「底抜きというものが本当にあるんであれば、今の方がやりやすい?」
専門家「やりやすいでしょうねー」

たむけん「一緒ですよ、ずっとこれですって」
たむけん「しかも、昔のやつよりも今の方がやりやすいちゃうかと」
たむけん「条件とかって圧とかやと思うんで、科学じゃないですか?」
たむけん「だからその科学の先生に聞くか」
たむけん「全ての条件を揃えて、打つと!」
依頼者の父「残り何発打てるか、わからんけどね」
たむけん「今三人、右手バカになってます」

物理学的な条件を整える

たむけん「ナイトスクープ物理担当の山田先生でございます!」
たむけん「この一升瓶の底を抜きたいと」
たむけん「物理的には可能性はもちろんありますよね?」
山田先生「あると思います!」
たむけん「実際やってるんで」
たむけん「どういった原理で抜けてるんですか?」
山田先生「上からポンと叩くでしょ?そうすると瓶は下にいきますよね、中の水に下へのちからが加わっているかというと・・・」
たむけん「加わってないんですか?」
山田先生「はい」

山田先生「水はそのままで、底だけが下にいきますよね?水はこの状態から取り残されますよね?」
山田先生「そうすると、取り残されたこの間これどうなります?」
たむけん「えっ?真空?」
山田先生「そうなんです」
山田先生「で、その真空がどうなるかというと、上の水を吸い寄せるんです、そうすると水は下に落ちる。だいたい100kg重の力でボテッと」

山田先生「この中にある程度の水があった方がいいですね」
たむけん「入れれば入れるほどいいってことですか?」
山田先生「重い方がいい」

(何度も挑戦してみるがうまくいかない)

山田先生「空気の量が極端に少ない方がいいかなーっとも思うんですよね」

依頼者「行きまーす」

たむけん「うぉぉぉぉー!やったぁー!ありがとう!」
依頼者「割れた」

たむけん「見よう!スーパースロー!このために借りてきたスーパースロー!」

たむけん「先生の水を増やした方がいいっていうのは正解やったんですね、さすが物理!もうちょっと早めに言うてくださいよー」

再びスタジオ

たむけん「なんとか成功したんですけど、痛みがねちょっと遅れて来よるんすよ、
その後ずーっと痛いんですよ。だから心が折られるんですよ。ちょっとこれはオススメできないんですけども、
お父さんは翌日ですね、朝起きたら手が今まで見たことない色の紫色をしてたと」