映画「この世界の片隅に」でも紹介された戦時のレシピ「楠公飯」とは?:VOICE【2016/12/13】

今、口コミで人気が広がっているアニメ映画「この世界の片隅に」。

戦争の時代を生きるひとりの女性「すず」を描いた物語。
舞台は広島県呉市で、主人公が戦争に大切なものを奪われながらも毎日の暮らしを積み重ねていく姿が描かれています。

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楠公飯

当時は戦争が長引き、配給も乏しくなっていった時代。

少しでも食料を節約しようとする当時の主婦の知恵があり、当時のレシピが細かく描写されています。

その一つが「楠公飯(なんこうめし)」というものです。

楠公飯の作り方

・まず、玄米2合をフライパンで炒めます。

・その後、3倍の水に漬け一晩寝かします。

・こちらが一晩寝かした玄米。水がなくなっています。

前日の夜と比べるとこの違いです。

・さらにこれを土鍋で炊き上げて完成です。

食べてみると、味はほとんどせず、お粥みたいな食感になります。

こうした戦時中の生活を丁寧に描いていると映画は好評です。

楠公飯のルーツ

南北朝時代に、今の大阪、千早赤阪村で生まれたとされる楠木正成。

籠城戦法を編み出したとされ、その際に「楠公飯」が活躍したといわれています。

この地域の人は、楠木正成のことを「楠公さん」と呼んでいる。

天皇のために戦うところから、戦前・戦中に「楠公」と名のつくものが出てくる。

楠公飯はその一つではないかと考えられている。