妻・嫁・女房・奥さん・家内・カミさん、パートナーの呼び方の差:この差って何ですか?【2017/07/04】

男性のパートナーを呼ぶ時、「妻・嫁・女房・奥さん・家内・カミさん」といくつか呼び方があります。

この中で、結婚している男性がパートナーを紹介する時の呼び方として正しいのはどれでしょうか?

日本最古の歴史書「古事記」に、「私の名はアシナヅチといい、の名はテナヅチという」と書いてある。

奈良時代には婚姻制度はなく、親に認められて共に生活をする女性を「」と呼んだ。

それも明治時代になると現在のような婚姻制度が確立。正式に「」と呼ぶようになった。

1275年頃に書かれた「名語記」に、「子息が妻をよめとなつく(息子の妻をよめと名付ける)」と書いてある。

息子の妻のことを「よめ」と呼んでいる。

男性の両親が近所の人に「息子の元に『良い女』が来てくれた」と言った。ヨいメが省略されて「嫁」になった。

女房

使用人の女性という意味。

平安時代の貴族は、妻以外に食事など身の回りの世話をする使用人を家に住まわせていました。その使用人の女性が住む部屋を「女房」と呼んでいたのです。
そして、いつのまにか使用人の女性のことを「女房」と呼ぶようになった。

奥さん

1562年頃、室町時代の「北条幻庵覚書」に、「きんねんざとうと申せば いづれもおくがたへ参候」。

おくがた」は。奥の方の部屋を表す言葉。

身分の高い屋敷の主はパートナーの女性を屋敷の奥の方の部屋に住まわせていた。

奥に住む主のパートナーのことをみんなは敬意を込めて「奥方」と呼ぶようになった。

その後、奥方ということばが次第に変化して「奥様」「奥さん」となった。

家内

家の中」という意味に使います。

明治時代に会社制度が誕生。男性は家の外の会社で働く。女性は専業主婦として家の中を守る。
家の外で働くようになった人が、自分のパートナーを「家の中にいる人」という意味で「家内」と呼ぶようになった。

カミさん

目上の人に対する言葉。上様(かみさま)が変化してできたもの。

自分より偉い人を指す言葉。

自分のパートナーの正しい呼び方は?

それぞれの呼び方は、

:親に認められて共に生活する女性
:息子のパートナー
女房:使用人の女性
奥さん:奥の方の部屋に住む女性
家内:家の中にいる人
カミさん:目上の人

という意味となるので、

結婚している男性がパートナーを紹介する時の呼び方としては、「」が正しいということになります。

(しかしながら、「カミさん」という呼び方もあっているという夫婦もいるようです)