誰でもプロの味を再現できる!?コーヒーの入れ方を可視化するシステムの話:WBS【2017/11/03】

機械ではなく手でいれるハンドリップのコーヒー。

コーヒーの味を決める最大のポイントが「蒸らし」と呼ばれる工程。

まず、全体に少量の湯を浸透させます。

すると、粉が膨らみました。コーヒーの粉に含まれる炭酸ガスが放出されることで起きる現象です。

炭酸ガスが抜けたコーヒーの粉の中には、湯が浸透しやすくなります。

すると、コーヒーのもつ香りや酸味などの成分が溶け出し、味わい深いコーヒーになるのです。

この粉の動きを見ながら、湯の量や注ぐスピードを変えることで、味を調整します。

ベテランの人が新人にコーヒーの入れ方を教えるのはなかなか困難で、どうしても感覚的なものになってしまうといいます。

そこで、コーヒー製造大手の「キーコーヒー」は、あるものを開発しました。

コーヒードリップの下には、デジタルの測りが置かれています。

実はこれ、キーコーヒーがアメリカの計量器メーカーと共同開発した「コーヒーの入れ方を可視化するシステム」です。

縦軸が注ぐ湯の量。横軸が経過時間。

グラフはベテランの入れ方を可視化したお手本です。

このグラフに沿って湯を注げば、誰でもベテランの味が出せるという教育ツールなのです。

「給湯量」「合計時間」以外にも「達成度」が表示されます。

専用のアプリとBluetoothで連動させます。

このツール、初期投資は「はかり」代の約2万円だけです。

キーコーヒーによると、

「感覚的な無形なものを有形なものにして伝えていければいい」

ということでした。