災害時には平泳ぎで避難するといいらしいです。腕の動きの話です。
大地震などの際、避難者が建物の出入り口に殺到して混乱するのを避ける「平泳ぎ避難」の検証実験が13日、三重県鈴鹿市飯野寺家町の市消防本部で行われた。
平泳ぎ避難は、東京大学の西成活裕教授(渋滞学)の理論をヒントに同本部職員が考案。非常時は避難口に人が押し寄せ、パニックになる危険があるが、平泳ぎ避難では、水泳の平泳ぎのように手を動かして互いの間隔を確保しながら避難する。先月には市文化会館でコンサートの最中に地震が起きたとの想定で初めて平泳ぎ避難を試行していた。
この日は、職員約110人が検証実験に参加。コンサートの立ち見席や満員電車、地下街などからの避難を想定し、通常の避難と平泳ぎ避難に分かれて避難口の混雑状況をビデオ撮影したり、避難に要する時間を計測したりした。
その結果、通常の避難では、避難口に人が殺到して体の自由を奪われたが、平泳ぎ避難では、大きな混乱もなく避難が行われた。中央消防署西分署の兼丸拓己司令補(41)は「通常の避難では押しくらまんじゅう状態で、心理的にも恐怖感を感じたが、平泳ぎだと空間ができて安全だと実感できた」と話した。中西貞徳消防長は「職員が経験することに意義がある」と述べ、検証結果を論文にまとめて公表する考えを示した。
避難時に具体的にとる行動をあらかじめ設定しておくというのは良いことだと思います。
学生の頃の避難訓練の時に、小さく前に習えをしていたのもこのある程度の間隔をあけておくということだったのでしょう。
しかし、いざとなったら、パニックになって平泳ぎどころではなくなるような気もします。
余談ですが、人の流れの方向によっても「泳ぎ方」が変わってくるのではないかと思います。
人と同じ方向に移動する
今回のように、水泳の平泳ぎのように手を動かして互いの間隔を確保しながら避難する。
人と逆方向に移動する
人助けなどのために、みんなが避難している中を逆方向に進む時に、体を横に向けて「すいません」と進んでいく。
人混みの中を移動する
関係者のいる事件現場で、集まっている野次馬の中を、前に腕を伸ばして外側にかきわけるという動作を左右の腕でする(クロールと平泳ぎを合わせたような腕の動き)。
避難の際、同じベクトルに進んでも入り口が1つだと混乱するのに、みんなが違うベクトルに進むとさらなる混乱が生じるのでしょうね。