宅配で小さな商品が大きなダンボール箱に入って届く理由:オイコノミア【2018/02/21】

インターネットで小さい商品を注文したにもかかわらず、なぜか大きなダンボール箱に入って届いたってことはありませんか?

「わざわざ、こんな大きな箱に入れなくてもいいのに、無駄だなー」

などと思ってしまいますが、これには理由がありました。

それは「コンテナ化」。

ノーベル経済学賞を受賞した「ポール・クルーグマン」はこう言っています。

世界を変えたテクノロジーというと、インターネットなどを考えがちだが、国債貿易においては、『コンテナ化』こそが、世界を大きく変えたのである。

コンテナが発明される前は、船への荷物の積み下ろしは、人力で行われていました。

そのため、膨大な手間と時間がかかり、積み下ろしをする港湾労働者の賃金が海上輸送経費の半分を占めました。

運賃が製品価格の25%に達するケースまでありました。

しかし、企画が統一されたコンテナは、積み下ろしの作業能率を劇的に改善しました。

24時間足らずで、数千個もの荷物が積み替え可能となったのです。

世界の貿易額は、1960年代からの約20年で、急激に増加しました。

これは、コンテナ化が進展したとされている時期とほぼ重なっています。

統一化されたコンテナを使うことによって、コストが60分の1に減ったとも言われています。

定形にすることが重要。同じ形であれば積むことができる。大量に一気にやるためにコンテナ化された。

大きな箱に小さな物が入っているというのも、この話に似ていて、同じような箱にしなければいけなかったということです。

無駄に大きな箱を使用しているのではなく、規格化することによってコストを下げているのです。