宇宙空間に漂う宇宙ゴミはどうなるのか?:ソノサキ【2018/03/20】

そもそも、「宇宙ゴミ」とは、役目を終えた人工衛星ロケットの破片など、宇宙を漂い続ける物体のこと。

放置され、増え続ける宇宙ゴミは、国際問題にまでなっています。

宇宙ゴミは劣化はしても、自然と宇宙から無くなったりはせず、

地球を囲む宇宙ゴミは、大きなゴミで約2万個、細かいものまで合わせると、宇宙全体で数億個にものぼります。

なんと、宇宙空間では数億の鉄の塊が、実に時速25,200km(秒速7km)ものスピードで飛び交っているといいます。

そのため、現役で動いている衛生にとっては、数ミリのゴミでも、衛生にぶつかるだけでも致命傷となります。

実際に、2009年にはアメリカの衛生に、役目を終えたロシアの使用済み衛生が衝突し、互いに大破したうえ600個以上の破片が宇宙ゴミとなりました。

衝突したことによって発生したゴミが、別のゴミと衝突して新たなゴミを生む。

こうして連鎖的にゴミが増えていきます。

このままでは危険でロケットが飛ばせなくなるということで、10年ほど前(2008年)から、各国で宇宙の掃除に関する研究が盛んに行われるようになりました。

あるヨーロッパの企業では、漁の網をヒントに「アミ」でゴミを除去したり、

別の企業では、狩猟をヒントに「モリ」でゴミを除去したりする研究が進められています。

そして、日本にもある 「ASTROSCALE」という企業では、2019年に打ち上げ予定の人工衛星の先に、特殊な「磁石」を装備しています。

これが宇宙に出て狙うのは、宇宙ゴミの中でも比較的大きな人工衛星やロケットの破片。

ロケットで、この磁石付きの人工衛星が宇宙に出た後、そこからは単独飛行し、予めコンピューターで指定していた宇宙ゴミの位置まで飛んでいき、磁石の力で狙いのゴミに合体。

そのまま、除々に高度を下げて大気圏に突入して、ゴミと一緒に燃えて無くなる仕組みだということです。