「分数ものさし」というものが発売されたそうです。
これを発明したのは、現在(2018年)、中学一年生の山本賢一朗くん(13)。
通常の15cm定規の0cmから12cmの部分を利用し、
12の約数である、2、3、4,6、12の分数が定規に書き込まれています。
どこがすごいのかというと、分数が目に見えるという点です。
例えば、
7/12、3/4、2/3
この3つの中で一番大きな数字は?と聞かれると少し考えてしまいますが、
これを「分数ものさし」を使うと、ひと目で3/4が一番大きいことがわかります。
このものさしを使えば分数の「足し算」や「引き算」も簡単です。
例えば、
1/12 + 1/4
という、この足し算。
一般的には、1/12 + 3/12 = 4/12 = 1/3 と分母を揃えて約分して計算します。
これを「分数ものさし」を使うと、1/12までの線を引き、さらにそこから1/4までの長さの線を足します。
すると、合計が1/3の長さになります。
さらに、分数の中で苦労するのが「割り算」。
例えば、
2/3 ÷ 1/6 = 2/3 ✕ 6/1 = 12
このような分数の割り算。
一般的には、1/6の方の分子と分母を逆にしてかけて計算します。
これを「分数ものさし」を使うと、分数を整数化してわかりやすいです。
例えば、
1/4 ÷ 1/3
この割り算を計算してみると、
1/4 はものさしに当てはめてみると「3つ分」、
1/3は「4つ分」、
つまり、整数の 3÷4と同じで、3/4 となる。
このように、整数に置き換えることで、分数の割り算を感覚的に理解できるようにしたのです。
賢一朗くんは、小学5年生の夏休みの自由研究でこの「分数ものさし」を提出したところ、浜松市小中学生発明くふう展で優秀賞に輝きました。
そして、その後、教材としての商品化が進み、先月(2018年2月)発売されたのです。