熱湯を浴びても熱くない高さとは?という話:探偵ナイトスクープ【2018/07/13】

依頼内容

「熱湯をどのくらいの高さから落とすと、冷めて熱くなくなるのか、とても気になります。」

調査開始

鍋に入った熱湯をかけて熱くないか検証するということに。

高さも必要だということで、近畿大学の5階建ての校舎の渡り廊下も使って実験を行うことになりました。

お湯の温度は、ヤケドをしない程度の温度ということで、熱湯風呂の温度でもある50℃。

まずは、お鍋に入れた1.8リットルのお湯を、成人のおへその位置(1メートル)の高さからかけてみます。

すると、とても熱いようです。

次は、小さい脚立の上に乗って(1.9メートル)の高さ。

ここでも、変わらず、とても熱いようです。

さらに大きい脚立に乗って(2.4メートル)の高さ。

ここでも、まだ変わらず、とても熱いようです。

全く熱さが変わらないので、落とす位置を一気に高くして、校舎の5階からお湯を落としてみることに。地上の人に当たるように、お湯もタライの量に増やします。

すると、意外にも全く熱くない様子。むしろぬるいというくらいでした。

5階でいけるなら、もっと下でもいけるんじゃないかということで、2階から落としてみましたが、また熱いに逆戻り。

物理や数学の回でおなじみの山田先生でも、これは未知な実験だといいます。

そんな先生が、ここで、おそらくこうだろうという仮説を立てました。

まず熱湯を、お風呂用洗剤を入れるようなスプレー式の容器に入れました。

この状態で、容器を下から触るとすごく熱いです。

しかし、スプレーで霧状にして吹きかけると、意外にも冷たかったのです。

山田先生「湯は霧状になると水の表面積が一気に増え、急激な速度で蒸発して水蒸気になり、気化熱によって湯の温度も急激に下がる。
高い所から、お湯を落とすと、水の固まりが下に落ちていく時に、だんだん小さな粒になっていって、その分表面積が増えているので、熱が奪われて温度が下がっている。
沸騰させた100℃のお湯を落下させてもいける可能性があります。」

ということで、実際に100℃のお湯を落下させてみると、熱くはなく、ちょうどいいお風呂くらいの温度になりました。

(※危険なので真似はしないでください)