京都大学大学院で心理学を研究している高木佐保さんが、猫に関しての論文を紹介していました。
猫は一度きりの経験を通して、偶発的に記銘された記憶を利用できる。
というもの。
なにやら難しそうですが、簡単にいうと、「猫に思い出はあるか?」というものです。
それには、猫の記憶を調べる実験がありました。
猫のおやつが入った4つのお皿を置き猫に食べさせていきます。
2つの皿を食べたところで、3つ目、4つ目のエサは引き離します。
ここから猫を15分間、別室で遊ばせます。
その間に、先ほどの4つのお皿全部を、おやつの入ってない「空(から)のお皿」に置き換えます。
そして、15分後、再び猫を入れると、猫はどういう行動を起こすでしょうか?
普通なら、前におやつを食べることができたお皿に向かうような気がしますが・・・、
なんと、おやつを食べていない皿を長く探したのです。
つまり、「どこの皿でおやつを食べたか?」というのを覚えていたということです。
特に良いことがなかったのに、そこへ向かったということは、
おやつを食べられなかった場面を思い出して、「あそこにエサが残っているはず」と、エサが食べられなかったお皿を長く探索したといえるということです。