天皇陛下の奥ゆかしいおもてなしの話:ビーバップハイヒール【2018/11/08】

「世界が感動する日本の『当たり前』」の著者、マンリオ カデロ 氏。

彼は、サンマリノのジャーナリストであり、大使でもあります。

その彼は、ある人から、日本の「おもてなし」を教えられたといいます。

それは、天皇陛下(今上天皇)。

カデロ氏を含めた大使たち数人が、天皇陛下のお食事に招かれた時のこと。

部屋には、ずっと絶妙な音量の美しい音楽が流れていた。

そこで、カデロ氏は陛下に訪ねた。

カデロ氏「部屋に流れている音楽に感動しました。一体どんなアンプとスピーカーを使ってらっしゃるのですか?」

すると、陛下は、

陛下「食事の後にお教えしましょう。」

そういって食事が終わるのを待ってから、そっとカーテンを開けた。

そこには・・・

カーテンの裏から現れたのは10人程度の小さなオーケストラ。

他国の王室でもこのような演出をすることはあるが、

オーケストラをカーテンで隠すようなことはしない。

陛下が彼らを隠した理由は、

カデロ氏「そうか、オーケストラが見えると、曲が終わるたびに拍手をしないといけない。そうした気遣いをさせないために隠されたのだ。きっと、自分が何も言わなければ、陛下はカーテンを開けることはなかった。」

その奥ゆかしいおもてなしに、大使たちは大きな拍手を送った。