日本の中華料理で、「ニラレバ炒め」と「レバニラ炒め」の2通りの呼び名がありました。
中身は全く同じ料理なのに、なぜ呼び名が違うのでしょうか?
「中身が多い方が先に来るんじゃないの?」という意見も多いですが、実は・・・。
この料理は、元々、中国から伝わってきた料理で、
韮菜猪肝(チュウツァイジュウガン)というもの。
韮菜(ニラ)と、猪肝(レバー)ということなので、正式名称は「ニラレバ」。
しかし、街の人に聞いてみると、「レバニラ」という人も多い。
今から、50年くらい前までは、みんな正式な「ニラレバ炒め」と呼んでいました。
レバニラと呼ばれるキッカケとなったのが、1970年代に放送されたアニメ「天才バカボン」。
家族でレストランに行った時に、バガボンのパパが「レバニラ炒めはないのか?」と言いました。
(この発言は「♪西から昇ったお日さまが東へ沈む〜」など、逆さ言葉が好きなパパだったから出たのかもしれません。)
当時は、まだニラレバ炒めという料理は、今ほどなじみがなかったので、国民的人気アニメだった天才バカボンの影響で、日本人がこの料理のことを「レバニラ炒め」だと思いこんでしまって全国へ広まっていった。
その後も番組の中で「レバニラ炒め」が何度も登場し、度々再放送されたことで、ますます広まりました。
さらに、日本人にとって「ニラレバ」という、「ラレ」という連続するラ行の音は発音しづらいということがあるので、ラ行が離れている「レバニラ」の方が発音がしやすいというのも相まって、日本人に定着しやすかったのではないかという話です。