ピアノの鍵盤が88鍵から増えていない理由:初耳学【2019/04/14】

ピアノの歴史は古く、その誕生は今から300年以上も前なのですが、

実は、鍵盤の数は徐々に増加。

1790年頃、61鍵
1800年頃、68鍵
1820年頃、73鍵
1830年頃、78鍵
1890年頃、88鍵

しかし、1890年以降は、今の88鍵から全く増えていない。

その理由はいったいなんでしょうか?

実は、人の耳に聞こえる領域(可聴領域)は、とても狭い。

鍵盤の数を88以上に増やすことは技術的には可能ですが、増やしたところで人の耳に音程として伝わりません。

例えば、

88鍵 の最も低い音(低音27.5ヘルツ)よりも低い鍵盤を増やしても、

その低音はゴロゴロとした唸りになり、

88鍵 の最も高い音(高音4,186ヘルツ)よりも高い鍵盤を増やしても、

その高音は音程のないノイズにしか聞こえないのです。