ラグビーで得点を決めたのに「トライ」というのはなぜ?という話がありました。
現在のラグビーのルールではトライを決めると5点入り、
さらに、コンバージョンキックというゴールキックの権利が与えられ、これを決めれば、さらに2点獲得となる。
ラグビーのルール 超・初級編 (ハーパーコリンズ・ノンフィクション)
- 作者: 中野良一,木谷友亮
- 出版社/メーカー: ハーパーコリンズ・ ジャパン
- 発売日: 2019/07/17
- メディア: 単行本
しかし、このルールは現代になって決まったもの。
そもそも、ラグビーが誕生したのは、19世紀後半のイギリス。
それまで行われていたのは、ボールを蹴ることがメインのフットボール。
しかし、学校や地域によってルールはバラバラ。
試合のたびに話し合ってルールを決めていた。
その後、手にボールを持ってプレイすることを重視する「ラグビー校」のルールをベースにしながら、フットボールのルールを作った。
こうして誕生したのがイギリスの名門ラグビー校のフットボール、つまり、「ラグビーフットボール」。
ラグビー校のルールは、現在と同じように手でボールを運び、相手ゴールにトライしてキックを決めるというものでしたが、
当時は、トライを決めても得点にはならず、その後のコンバージョンキックの成功で初めて得点が認められいた。
つまり、「コンバージョンキックに挑戦する権利が与えられる」という意味で「トライ」。
ではなぜ、トライで得点が入るようになったのか?
苦労してトライしても、キックが外れると得点にならず勝利できないということで、選手たちの不満がたまったからではないかと考えられる。
そして、1886年、トライで得点が入るようにルール改定。
当初1点だったトライの価値は、2点、3点と高まっていき、1992年に現在のルールである5点となったのです。