台風で水没した北陸新幹線の復旧に時間がかかる理由:おはよう朝日です【2019/10/16】

先日の台風(2019/10/12)の影響で、北陸新幹線の車両が水没してしまいました。

東京から金沢までを結んでいる北陸新幹線。

現在(2019/10/16)は、東京駅から長野駅で折り返し運転、長野駅から上越妙高駅までが不通状態、上越妙高駅から金沢駅で折り返し運転となっている。

1編成12両の合計10編成が水没し、その製造費用は328億円だった。

新幹線は、床下にブレーキや空調の制御装置など重要機器があるため、水没した場合、廃車または交換が必要。

一般の電車の場合、これらの重要機器が車両上部にあることも多いが、

新幹線の場合、

・スピードが出るので安定させるため

・トンネルがあるので高さを低くしたい

・車両の室内を広くするためにものを下に集めた方がよい

などの理由で下にある。

台風で全体の3分の1の車両が被災し、全線開通まで1〜2週間かかるのに加え、運転本数も半分くらいにしないと回らないのではないかという。

では、他の新幹線を借りてきたらいいのでは?・・・

それができない2つの理由がある。

・モーターやブレーキが専用設計

群馬・長野県境にある碓氷峠越えの急勾配を走るため専用の設計になっている

・周波数がコロコロ変わる

東日本では50Hz、西日本では60Hzと、家電を使う時でも周波数が東西で違ったりするが、

東京から軽井沢までは50Hz、軽井沢から上越妙高までは60Hz、上越妙高から糸魚川までは50Hz、糸魚川から金沢までは60Hzと、

東日本から西日本までを結ぶ北陸新幹線では周波数がコロコロ変わる。

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