場所は中国・武漢にある畑。
たくさんの人が大根を取っているので、
村人総出で収穫をしているのかと思いきや、
実はこの人たち、畑から勝手に大根を引っこ抜いていたのです。
その人数は、1,000人以上。
その数量はなんと、500トン。
なぜこんなことになったのか?
畑の持ち主である陳さん。
陳さんは市場での相場が悪いため、大根の出荷をためらっていた。
大根を抜かないとダメになると心配した同じ村民の人が「大根を分けてくれない?」と頼んできた。
それに対し、陳さんは「育ちの悪いのならいいよ」と快諾した。
そして、その後、陳さんが畑に行ってみると、なんと知らない人たちが大根を抜いていた。
陳さんは警察に通報。
これで、一件落着かと思いきや、
「たくさんのダイコンがまだ残っているわよ、いらないんだって、場所を教えるからみんな取りに来てね、無料です」
このように、ネット上で、ある女性がよかれと思って伝えると、一気にデマが拡散。
大根を取りに来る人が続出、畑は空になりました。
大根の畑に約325万円をかけた陳さん。
地元警察が大根を抜いた人に「名乗り出て返金を!」と呼びかけると、陳さんのもとには約7,500円が戻ってきたということです。

- 作者:久住 昌之
- 出版社/メーカー: 福音館書店
- 発売日: 2018/01/10
- メディア: 単行本