コアラの主な生息地は、
気温が40℃になることもあるオーストラリアの東部。
しかも、水分の摂取は、ほぼユーカリからのみ。
いったいどうやって猛暑を乗り切っているのか?
その答えは、2014年に発表されたイギリスの科学雑誌にあった。
暑い気候の場合、コアラは体温を下げるために、温度の低い木の上で休んでいる。
そう、コアラが木に抱きつくのは、体を冷やすためでもある。
↓こちらを見ると、
周りの温度は約37℃なのに対し、コアラが抱きついている木の幹の温度は約30℃。
確かに、体温より低い木にしがみついて体を冷していた。
これは、人間にも効果があるのか?
本物の丸太を使って、効果を検証してみる。
私たちの体温よりも低いものには、体温が移動するので、体温を下げる効果がある。
サーモカメラで見てみると、
触った木の部分だけ色が変化。
つまり、人の熱が木に移動したことがよくわかる。
さらに、木に抱きつくのには、体を動かさないというメリットもある。
体を動かすと、どうしても体温が上がる。
体を動かさないで冷たいものに接することは、体温を下げるのに効果的。
万が一、丸太がないというご家庭でも、壁や柱に体をピッタリくっつけると効果的。
他には、冷感マットも効果的。
その際に意識してほしいのが、おなかをくっつけること。
おなかには「腹部大動脈」という太い血管が通っている。
おなかを冷やす感覚でベタッとつけることによって、体温を下げる効果は背中よりある。