なぜキレイな虹に「虫」が使われているのか?という話:林修のニッポンドリル【2020/08/12】

なぜキレイな「」の漢字には、「」が使われているのか?という話がありました。


虹

実は、「虹」についている虫偏は、昆虫ではない

虫偏が付いている昆虫以外の生き物はたくさんいる。

「蛙(かえる)」「蝦(えび)」「蛸(たこ)」「蛤(はまぐり)」など。

これらに共通しているのは、水、ないし、水辺の生き物

昆虫ではないのに「虫偏」がついている。

もともと、「虫」という感じは中国から伝わってきたもの。

伝来したときは、昆虫ではなかった。

元々は、「虫 = ヘビ」のことだった。

ヘビ

中国では、ヘビをジメジメした水辺に生息し、雨がふると現れると考えられていた。

では、「虫」を水辺の生き物に使うように、「虹」はどういう水辺の生き物なのか?

中国では、「虹 = 龍(りゅう)」のことで、龍は水辺に住んでいるという言い伝えがある。

「虹(にじ)」の「虫」が水辺の龍のことを表すなら、「」は何なのか?

元々、中国では、漢字がある前から、「ニジ」のことを「コウ」と呼んでいた。

音を持つ字の中で「工」が選ばれて、意味と音で「形声文字」が出来上がった。

形声文字

ちなみに、「工」という字には、辞書によっては、「天と地をつなぐ」の意味がある。