なぜキレイな「虹」の漢字には、「虫」が使われているのか?という話がありました。
実は、「虹」についている虫偏は、昆虫ではない。
虫偏が付いている昆虫以外の生き物はたくさんいる。
「蛙(かえる)」「蝦(えび)」「蛸(たこ)」「蛤(はまぐり)」など。
これらに共通しているのは、水、ないし、水辺の生き物。
昆虫ではないのに「虫偏」がついている。
もともと、「虫」という感じは中国から伝わってきたもの。
伝来したときは、昆虫ではなかった。
元々は、「虫 = ヘビ」のことだった。
中国では、ヘビをジメジメした水辺に生息し、雨がふると現れると考えられていた。
では、「虫」を水辺の生き物に使うように、「虹」はどういう水辺の生き物なのか?
中国では、「虹 = 龍(りゅう)」のことで、龍は水辺に住んでいるという言い伝えがある。
「虹(にじ)」の「虫」が水辺の龍のことを表すなら、「工」は何なのか?
元々、中国では、漢字がある前から、「ニジ」のことを「コウ」と呼んでいた。
音を持つ字の中で「工」が選ばれて、意味と音で「形声文字」が出来上がった。
ちなみに、「工」という字には、辞書によっては、「天と地をつなぐ」の意味がある。