なぜ二酸化炭素が増えると温暖化する?という話:チコちゃんに叱られる!【2021/01/08】

なぜ二酸化炭素が増えると温暖化する?という話 がありました。

これについて、江守正多 先生 (国立環境研究所 地球環境研究センター 副研究センター長)が、説明していました。

そもそも、「温暖化」とは、地球の周りをぐるりと囲む「温室効果ガス」が増えたために起こる現象。

「温室効果ガス」とは何か?

地球には、太陽から光が届く。この太陽の光が地球を暖めている。

太陽の光

その 一方で、地表では太陽からのエネルギーを赤外線として宇宙へ逃している。

赤外線

この時、地球をぐるりと囲む温室効果ガスが、宇宙へ逃げていく熱をブロックして大気中にとどめてしまう。

温室効果ガス

そして、今、温室効果ガスが分厚くなってきて、熱がたまってしまい、地球の気温が上がっている。

温室効果ガス

この状態が「地球温暖化」。

しかし、温室効果ガスは、「なくては困る存在」。

今、我々が暮らしている地球の平均気温は15℃前後。

もし仮に、温室効果ガスがなくなると、約 ー19℃まで下がり、人間が住むにはあまりにも寒すぎる環境になるといわれている。

地球の命を育み、そして今、地球温暖化の元凶ともいわれる温室効果ガスの正体とは?

影響の大きさを、ランキング形式で紹介。

第4位 亜酸化窒素

畑などの窒素肥料から発生

第3位 メタン

水田・ゴミ・牛のゲップから発生。

世界の牛の飼育数は、約14億9000万頭(2018年度)。

1頭の牛が1日に出すメタンの量は、300〜500リットルとされているので、世界中の牛が1年間に出すメタンの量は、少なく見積もっても163兆リットル。

第2位 二酸化炭素

自動車の誕生や火力発電、工場の乱立など、世界中の人々が、石炭・石油・天然ガスを燃やすと発生。

第1位 水蒸気

「水蒸気」とは温められた水が気体になったもの。

実は、地球にもともと備わっている温室効果の約5割が水蒸気によるものだと考えられている。

水蒸気が増えることを防ぎたいが、実は水蒸気を増やしている元凶こそ「二酸化炭素」。

なぜ、二酸化炭素が増えると水蒸気が増えるのか?

まず、人間の活動によって二酸化炭素が増えると、温室効果が高まり、地球の気温が上がる。

すると、海も温まり蒸発する水の量が増える。

そして、空気は暖かいほど、たくさんの水蒸気を含むことができるため、さらに大気中の水蒸気が増えてしまい、二酸化炭素による温暖化を加速させてしまう。

温室効果ガスが増えた根本の理由は、二酸化炭素にある。

だから、世界中で二酸化炭素の排出削減に向けて、社会の転換が進められている。