「デフレ脱却」しないと何がヤバいのか?:かいつまんで教えてほしいんじゃ!【2022/02/14】

岸田首相が「デフレ脱却」と言っていたが、脱却しないと何がヤバいのか?

そもそも、「デフレ」とは?

デフレ:デフレーションの略で、モノの値段が下がり続ける事
インフレ:インフレーションの略で、モノの値段が上がり続ける事

日本では、モノの値段がここ20年以上、上がらず横ばい。

ずっと、モノが安い状況が続いている。

つまり、日本はデフレ。

では、他の国はどうか?

先進国をはじめ、世界の国のほとんどが、日本とは違い、モノの値段が上がるインフレ傾向。

これを見て、「良いモノが安く買えて素晴らしい!さすが日本」と思いませんか?

実は、この考えは、大間違い。

では、「デフレ脱却」しないと何がヤバいのか?

その答えは2つある。

【1】頑張って働いても給料が上がらない

「安売り大歓迎、もっと安くしてよ」という人が多いと、安い方が売れるので、企業はいろいろなモノを値下げする。しかし、値段を安くした分、企業側の売り上げは減る。そうなれば、企業は社員に払う給料を下げる。すると、今度は給料が下がったから、「モノが買えないので、もっと安くして」となる。企業側は今までの値段ではモノが売れなくなるので、値段をもっと安くする。となると企業側の儲けはもっと減るので、もっと社員の給料を下げなくてはならない。そうなると、どれだけ働いても給料は上がらないし、最悪の場合、下がっていく。

世界の平均年収のグラフを見ると、

ここ何十年か、日本人の給料は、全く上がっていない。

世界の国は、お金持ちになっているのに比べ、日本はどんどん貧しくなっている。

世界の国のほとんどが、日本と違ってインフレ傾向、つまり、モノの値段が上がっているので、それに伴って、給料も上がっている。

しかし、「たとえ給料が安くてもモノが安いなら問題ない!」と思いませんか?

実は、この考えは、大間違い。

【2】輸入品の値段が上がる

世界の国がインフレで、日本がデフレだと大きな問題が起こる。

海外から日本にやってくる輸入品の値段が上がる。

例えば、アメリカ産牛肉の場合、ここ十年ほどで、およそ倍の値段になっている。

日本は輸入大国。食料は約6割輸入に頼っている。

そして、最近は新型コロナの影響もあり、輸入品を使った商品の値段が、さらに上がっている。

例えば・・・、

某牛丼チェーンの牛丼の値上げがこちら。

某コーヒーチェーンのラテの値上げがこちら。

値段が上がっているので、「日本でもインフレが始まったのでは?」と思う方もいるかもしれないが、

日本では、輸入品の値段が上がったことによって、商品の値段も上がっているだけで、値上げしても企業は儲からない。

これでは、給料が上がらないので、日本がインフレになったわけではない。

つまり、日本が「デフレ脱却」しないと、

頑張って仕事をしても給料が上がらないのに、モノの値段だけが上がる、デフレよりも最悪な状況になってしまう。

デフレはモノの値段が下がっていくから、出来るだけお金を使わないで、ガマンしてた方が安く変えるから、そっちが合理的になってしまう。みんなお金を使わないとなると、お金が流れなくなる。しかし、海外は物価が上がっているから、早く買わないともっと高くなってしまうから、みな前倒しで買う。日本もバブル崩壊する前までは・・・。

「デフレ脱却」のために何をする?

政府は、「賃上げ優遇税制」の導入を予定している。

これは、社員の給料などを上げた会社の法人税を最大40%割引する制度。

だた、これには問題がある。

税金を払っている会社であれば得をするが、日本で法人税を払っている会社は全体の3分の1しかない。残りの3分の2は赤字で法人税を払っていない。

では、どうすればいいの?

「モノの値段が下がるのは良い事じゃない」と考えること。

例えば、某人気テーマパークの例。

入場料をすごく値上げしている。

値上げすることによって、会社が儲かる。

その値上げ分で、新しいアトラクションを作る。

そうなるとまた魅力がアップして、値上げした金額を出してまで、お客は行く。

よいモデル。