なぜ誰かのファンになるのか?という話がありました。
これについて、ファン心理を長年研究している 小城英子 先生(聖心女子大学 人間関係学科 教授)が説明していました。
誰かのファンになるということは、「自分は、これでいいんだ!」と強く思うことができるから。
これはどういうことか?
ファンになる仕組みを見ると、
好きになる「キッカケ」と、それから「ハマっていく」という2段階に分けられる。
まず、キッカケになるのは「パフォーマンス」。
ミュージシャンなら「歌」、俳優なら「演技」というように、
その人がやっているお仕事のこと。
もう1つが「キャラクター」。
これは、外見や性格など、本人自身が持っている魅力。
ファンになるキッカケは、パフォーマンスが先のこともあるし、キャラクターが先のことも両方ある。
そこからハマっていくと、ファンの「仲間」ができる。
2018年に、先生が、大学生336人を対象にして行った調査では、
熱狂的なファンの85%が、仲間との交流が大切だと答えた。
自分の好きなものを「好き」と言える場所というのは、自分にとってとても居心地がよくて、安心できる場所。
そして、自分と同じような人がたくさんいる、ということで「自分は、これでいいんだ!」と思うことができる。
そして、もう1つ。
ハマっていくと、自分が確立されていく。
例えば、ロック歌手のファンの方で、そのロック歌手と同じような服装をする方がたくさんいる。
それは、自分流を貫いている その生き方に、自分もついていきたいという気持ちから。
そのロック歌手が示してくれる お手本・正解に向かって、自分は頑張っていけばいいんだ と思える。
それを積み重ねて、自分のスタイルを確立していく。
これも、「自分は、これでいいんだ!」と思えるという状態。
つまり、ファンは、ハマっていけばいくほど、仲間ができて自分が確立、「自分は、これでいいんだ!」と強く思える。