なぜ電子レンジは温められるのか?:チコちゃんに叱られる!【2023/06/16】

なぜ電子レンジは温められるのか?という話がありました。


これについて、電子レンジの仕組みに詳しい 川村康文 先生(東京理科大学 理学部 教授)が説明していました。

電子レンジで物を温める時は、マイクロ波が飛び回っている状態。

「マイクロ波」という、テレビ放送にも使われる電波の一種が当たって温められている。

実際に、肉まんを温めながら説明。

肉まんには、水分が含まれており、

これを拡大すると、水分子が集まっている。

水分子は、プラスとマイナスの電気を持っているが、この電気はまるで、磁石のS極とN極のように、引き合ったり反発したりする特徴がある。


そして、レンジの「あたためボタン」を押すと、

中でマイクロ波が発生。

実は、マイクロ波の中にもプラスとマイナスがあり、交互に入れ替わりながら、飛び回っている。

マイクロ波が肉まんに当たると、肉まんの中の水分子が、マイクロ波の中のプラスとマイナスにつられて動く。

その速度は、なんと1秒間に焼く24億5千万回。

四方八方からマイクロ波が当たって、水分子が激しく動き、まるでおしくらまんじゅうをするように、こすれ合って生まれた熱で、肉まんは温かくなる。

わかりやすく例えるなら、「舞台にアイドル(マイクロ波)が登場した時、ファン(水分子)が熱狂する!」みたいな感じ。

ちなみに、同じ水分でも、氷をレンジに入れても、なかなか温まらない。

水の場合は、水分子のつながりが緩いため、マイクロ波が当たると激しく動く。

しかし、氷は水分子のつながりが強いため、マイクロ波を当てても分子の動きが小さく、温まりにくい。

冷凍食品も氷と同じ。

なので、一度、水に濡らしてレンチンすると、その水から熱が生まれ早く温まる。

陶器やガラスは、水分をほとんど含まず、暖まりにくい性質をもっているが、温められた食べ物の熱が伝わり、温かくなる。

ちなみに、金属製のお皿やアルミホイルをレンジで温めると、火花が出て燃えることがあるが、これは、マイクロ波が金属に当たった時に、金属表面の電子がマイクロ波の影響で、激しく動き出して、飛び出て熱や光になるから。(危険なので絶対にやらないでください)