ゴリラ裁判の日:ひるおび【2023/09/01】

第64回メフィスト賞を受賞した本、「ゴリラ裁判の日」を紹介していました。


アフリカにある動物保護区のジャングルで生まれたメスのゴリラ「ローズ」。

ローズは高い知能をもっており、ゴリラの研究者から教わった手話で、人間とコミュニケーションがとれる程だった。

あることをキッカケに、アメリカの動物園で暮らすことになったローズ。

そこで会ったオスのゴリラ「オマリ」と夫婦の関係になるが、ある日悲しい事件が起こる。

ゴリラの囲いの中に、4歳の人間の子どもが侵入。

子どもに近づいたオマリが、子どもの安全を優先した園長の判断で、銃殺されてしまった。

人間の命を救うため、ゴリラは殺されてもいいのか?

夫の死を受け入れられないローズは、動物園を相手に裁判を起こす。

しかし、陪審員は人間の命の方が大事との結論を出し、ローズの訴えを棄却。

ローズは、深い悲しみとやり場のない憤りを感じる。

「私は諦めた。正義は人間に支配されている。」

動物園に戻らず、別の道を歩み始めたローズ。

後悔を残したまま、裁判から1年が過ぎたある日。

ローズは、”負けなし”の弁護士「ダニエル」と出会い、再び法廷に立つことを決意。

自分の尊厳をかけた新たな訴訟を起こす。

二度目の裁判も、人間の命が優先という流れが濃厚だったが、ダニエルの尋問で変化が起こる。

「人間と動物の違いとは、ずばり何なのでしょうか?」

人間並みの知性を持つ動物に、人権はあるのか?

そして、人間と定義とは何なのか?

前代未聞の戦いが再び始まる・・・。