以前、新しい不妊治療の話がありましたが、
今回は、「精子提供ボランティア」の話がありました。
男性の不妊についてはその原因の90%が精子を作る働きに問題がある「造精機能障害」と言われる。
こうしたケースで妊娠を望む場合、「精子提供」を受ける必要がある。
日本では1948年から「AID」と呼ばれる他人から精子提供を受ける人工授精が始まっている。
AID
第三者の精子提供をどのように受けるかというと、
1つは、医療機関で提供を受ける方法。
現在、全国に12か所AIDを行うことのできる施設がある。
こうした施設は、「日本産科婦人科学会の定めるルール」にもとづいて運営される。
・営利目的の精子提供は禁止
・対象は婚姻した夫婦に限る
個人精子バンク
またAIDとは別で、個人で活動する精子提供ボランティア、いわば「個人精子バンク」というものもある。
インターネットで検索すると、こうした「精子バンク」が60以上確認できる。
(これはおそらく病院は介在していない。)
■精子提供までの流れ
・メールでの問い合わせ
↓↓↓
・実際に会って面談
↓↓↓
・お互いの印象、血液型など条件が合えば提供
となる。
■精子提供方法
・シリンジ法(市販の針のない注射器に精液を入れ提供)
・人工授精、体外受精
・タイミング法(実際に性交渉を行う)
費用は、交通費などの実費のみが多い。
■事前の同意書
精子提供ボランティアの事前の同意書には、
・提供者側が認知せず、養育費を負担せず、財産分与をせず、親権も主張しないこと
・生まれた子には「出自を知る権利(遺伝的な父親を知る権利)」を認めないこと
などが書かれている。
(ボランティアといえば聞こえはいいが、提供者の中には性交渉を目的としている人もいると思われる。)